タイトル画像[1]
EVENING GLOW OF BETRAYAL ~3~

[The city of betrayal and an inversion]

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――――セントマークス、某所 A.M.4:12――――
0012

グオォォォォォ・・・・・・・・・・・・・


―セントマークスに似合わない勇ましいエンジン音が鳴り響く



―音源である一台のSUTは、信号一つ無い交差点を通り抜け迷いなくある場所へと向かう



―そしてセントマークスの特徴的な角度の際どい坂を勢いを落とさず駆け上り、そのまま『あの屋敷』へと突き進む

0016

―その後ろに派手な色のピックアップが続く


0017

グゴォォオォォオォォォォ!!!!!!


―2台の轟音が空を切り裂き、敷地内へと突き進む



 ―それらに乗っている5名ほどのストリートギャングの顔にはいずれも『決意』の様なものが貼り付けられている





―そして、その10mほど先では文字通り、『絶体絶命』な状況が展開されていた


0033

 レオーネ「・・・・よし、殺せ」

ガチャ



―囲んでいたレオーネのうち一人が銃口をドミニクに向ける 



―それをキッカケとして周りの構成員もゆっくりと銃を構える








―そして、、、、、、、、、


 ズダン!!ッ スドドドド!!!ッ ズダダダダダダ!!!!!!



―常識的に考えればレオーネがドミニクに向けて放った銃撃、



―しかしここはリバティーシティ、裏切りの街でもあり、逆転の街だ 

 



レオーネ「うぐぁぁっ!!! クソ!!! がぁ゛!!」



―無数に放たれた鉄の塊が構成員の肩を砕き、膝を破壊した



―バランスを崩した構成員は銃をなすすべなく床に落とし、自身もまた崩れ落ちた




―銃弾はレオーネが放った物ではなく、紛れも無く第三者から放たれたものだった



―そして第三者は車の中から身を乗り出し、こちらに銃を向けている



―その間にも二台の車はこちらへと勢いよく迫ってきている



 ―次の瞬間には3年前の『事件』を連想させるような銃撃戦の嵐が屋敷周辺を盛大に包み込んだ

0348


襲撃者「GO!!!GO!!!GO!!!」



―その声の一拍子後には銃撃の歪なリズムがレオーネの体という楽譜に音楽を奏でる



ズダダダダダダダダダダダ!!!!!!!!!!!
 


―俗に言う『奇襲』だ



―いきなりの襲撃にレオーネは驚き、戸惑い、引き金に手をかける暇も無く忙しげにあの世に逝く



―そして体中に鉄の塊を無理やり埋め込まれ、赤い液体を躍らせながら倒れる



―また襲撃者達のほうも相手の不自然な重装備に驚きはしたが、さして影響は無い


0352

―そして襲撃者達は敷地内へと駒を進め、本格的に銃撃戦が始まった


襲撃者「ヒャッハァ!!! くたばれカス共ぉ!!!」



ズガガガンッ!!! ズドン!! ズダダダダダダ!!!


0355

レオーネ「畜生がぁぁ !!!邪魔するんじゃねぇゴキブリ共!!!!」

スガンッ!!!ズドドダダダダダ!!!!!



―ようやく標的の数を認識したレオーネ達が、自分達のシマであるにもかかわらず完全アウェイな立場で応戦する



―危機一髪、第三者の登場によって命を救われたドミニクの足元に先刻、撃たれたレオーネが持っていた銃が転がる


―まさに形勢逆転、目の前で因縁の相手がドミノのように倒れていく


―しかし、ドミニクには分からない点が一つ



―なぜ彼らは自分を殺さないのか



―ただ単に弾があたらなかったのなら分かるが、これほどまでに乱射していればいくらなんでも一発は当たるはずだ


―答えはただひとつ



ドミニク「こいつ等は味方だ」



―独り言のように呟くと、自分の足元に転がる銃に手を伸ばす




―最大限に無駄の無い動きでそれを拾い上げると彼の頭の隅で計算が行われる


―敵の人数、敵の武装、味方の人数、味方の武装、それぞれの配置、それぞれの能力、次の動き


―拾い上げて動き出すまで実に3秒、引き金に手をかけた瞬間、口元を「ニィ」と引き上げ、目に黒い光を灯した


0359

ズガガンッ!!! ズドガガガガガガガァンッ!!!!!!!!!

―自分の存在を忘れていた目の前の2人を地獄に叩き落し、レオーネに宣戦布告する


ドミニク「どうやら女神は俺の味方をしてくれるそうだぜ」




ズダダダダッ!!! ズダダダンッ!!!!

ドミニク「オらオらオらァァァァ!!!!面白くなってきたじゃねぇか!!」




―周囲の敵を蹴散らすと、不意に襲撃者達から声が投げかけられる


襲撃者「おいアンタ!! 早くこっちに来い!! 俺達は味方だ!!」


―銃撃でほとんどの音が掻き消されていく中、かろうじて聞き取れた声に反応してドミニクの脳内に疑問符が複数浮かぶが、今はそんなこと考えている暇などない



―銃撃の雨をくぐり、自らを味方と称している襲撃者の方へと走る

0397

ドミニク「ぐぁぁぁぁ!!!!畜生!!!!」


―走った跡を銃撃の雨が追いかける


―柵に当たった銃弾が金属音と火花をちらし、恐怖を煽り立てる




襲撃者「車に乗れ!! おいお前らも撤収だ!!」

0411

―無駄の無い動きで車に乗り込み、周りの者達も続々と乗車する



襲撃者「早く出せ!!中古車屋の裏に隠れ家がある!」


ドミニク「お宅らが誰かは知らねぇが敵は同じだ、俺も協力するぜ」



―全員が乗り込んだ瞬間アクセルを深く踏み込み、車を180度ターンさせて出口を突っ切る


0416

レオーネ「おらぁ!!待ちやがれェ!!!!」

ズドガガガガガガガガガガガガ!!!!!!

0438


襲撃者「ハッハー!!!! ざまぁ見やがれクソったれがぁ!!」


―後ろから激しい銃撃を受けながら退場する襲撃者達


―しかし、放たれた銃弾は空しくも車のボディで遮られる


0437


―今回の襲撃は、襲撃者側に被害はほとんど無かったが、当の被害者はドミニクを取り逃がし、屋敷を滅茶苦茶にされ、現場にいた人数の半分以下の人数しか生き残っていないという3年前の事件と並ぶほどの大被害を受けた


0442

グオォォォオオ・・・・・・・

―行きに比べて車体のダメージも大きく、スピードはそれほど出ていないが、レオーネの追っ手は来ていないようだ


0447

グオォォォン・・・・・・・

―そして中古車屋の裏に車を進める

0454

ドミニク「名前は?」


襲撃者「ジムだ、あんたは?」



ドミニク「ドミニクだ、本当に助かったぜ、ありがとよ。しかしなんで俺を助けた?」

0796

ジム「俺らはこの辺りでは結構なの知れたストリートギャングでな、それなりの情報網を持ってる」


ジム「そしてアンタとレオーネの関係を知って、襲撃ついでに救出したってわけだ」

0798

ドミニク「なるほど、敵の敵は味方って事か」


ジム「あぁそうだ、もうすぐボスがショアサイドベイルから戻ってくる、中で待っててくれ」 


ドミニク「じゃぁ遠慮なくお邪魔させてもらうぜ」

0464





―こうして二つのシナリオが繋がり、どちらにも幸福をもたらした今回の件




―しかし、忘れてはならない



―この街は、逆転の街であるとともに裏切りの街であることを




―そして彼らは関わってしまった



―この街の『裏』に



―そして彼らもまたリバティーシティの気まぐれに巻き込まれる『駒』となってしまった



To be continued・・・・・・・・・・